皆さまの家づくりにきっと役立つ、
そんなお話。
MENU
地域によって求められる断熱性が違う?対応できるハウスメーカーは?
2023年12月1日(金)
  • 【断熱気密】

2022年、住宅の「断熱」ついて、新たに3つの等級が追加されました。

等級の新設に伴って様々な基準が制定され、その中には「地域によって基準値が変わる」ものもあります。

この記事では、追加された断熱等級地域によってかわる断熱基準について紹介します。

 

断熱等級って何?どんな等級が新設された?

断熱等級は国土交通省が定める基準

断熱等級とは、簡単に言えば「断熱性能を比較検討するためのモノサシ」です。

正式名称は「断熱等性能等級」で、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に規定された省エネ性能を表す等級のことを示しており、国土交通省が制定しています。

(参考:国土交通省「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001594049.pdf)

 

新設されたのは5~7等級!

2022年以前までは1~4等級までしかありませんでしたが、

2050年にカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すという国の方針に合わせて

住宅の省エネルギー性能を向上させるために、2022年に5~7等級が新設されました。

それぞれの等級の指標は以下の通りです。

 

断熱等級5

断熱等級5は「ZEH(ゼッチ)=ネットゼロエネルギーハウス」、つまり太陽光発電等などのエネルギー創出によって、

一次エネルギー(石油、石炭などによるエネルギー)が実質ゼロ以下になるように作られている

省エネ性能の高い住宅と同じ基準値で、2030年までに適合義務化を目指している指標です。


今後は「ZEH」基準が当たり前の世の中に進んでいくことになります。

 

断熱等級6 

等級6・等級7は、もともとHEAT20という民間団体が定めていた断熱性能基準を参考にしており、

等級6は、HEAT20でのG2に相当します。

具体的には、冷暖房にかかる一次エネルギー(石油、石炭などによるエネルギー)消費量を

現行の省エネ基準よりも約30%程度削減できるとされています。

 

断熱等級7

等級7は、HEAT20での最高水準であるG3に相当。

冷暖房にかかる一次エネルギー消費量を現行の省エネ基準よりも約40%程度削減できるとされます。

等級7が現在の断熱等級の最高等級となります。

 

断熱等級による違いをサーモグラフィで見てみよう!

例として、全館空調を導入した場合の等級5から等級7の違いをより具体的に実感してもらいたいと思います。

写真は各等級の室内の様子をサーモグラフィカメラにより写したものです。

 

断熱等級によって、体感温度にも大きな差が出ていることがわかりますよね。

快適に過ごすには、新設された5以上の等級が良いかもしれませんね。

 

地域によって何が変わる?

地域によって変わるのは、断熱等級を定めている「UA値」の基準です。

UA値とは、住宅の内部から壁、床、窓(開口部)、天井・屋根などから、どのくらいの熱が室内から外に出ていくのかを計算した数値で、各等級の基準値として設定されており、UA値は数値が低いほど、断熱性は高くなります。

実際に、各地の断熱等級の基準となるUA値を見てみましょう。

 

同じ等級であっても、地域によって基準となるUA値には大きく差があることがわかりますね。

 

2025年に義務化される等級4を基準で考えた場合、5~7地域はUA値0.87があれば問題ないですが、

そのほかの地域ではかなり心もとない断熱性となるでしょう。

逆に、過剰に断熱性を高めてしまうと、必要以上にコストがかかってしまう場合もあります。

 

マイホームを考えられる際には、お住まいの地域がどの地域区分に当てはまっているのかを知り、

それに適したUA値および断熱等級を考えることが重要です。

 

また、「国が定める最高等級クリア」など謳い文句に惑わされず、各ハウスメーカーや工務店が

どの地域を標準として断熱等級をアピールしているのか、UA値を参考に具体的に比較検討してみてくださいね。

 

まとめ

世界の動きとして、WHO(世界保健機関)は、「住まいと健康に関するガイドライン」で、寒さによる健康影響から居住者を守るため、

床面温度18℃以上を最低水準温度として勧告しています。

上記のサーモグラフィを参照すると等級4では床温度が16℃しかないため、世界の水準と合わせた場合には等級5以上が必須ということです。

しかしながら、実のところ大手のハウスメーカーは、等級4~5はクリアしているものの等級6以上はまだまだこれから、というのが現状です。

等級で見ると、トップレベルを走るのは一条工務店さんです。

断熱へのこだわりが強く、等級7が標準仕様といいますから、他社の追随を許していません。

 

そして私たちアイレストホームを含む「地域工務店グループ」が後を追います。

断熱性能は家づくりの基本と捉えて、等級6、7のレベルのクリアを目指しています。

これからの家づくりは最低でも等級5、できれば等級6以上を目指すことも視野に入れられてはいかがでしょうか。

記事監修代表取締役社長
旦壮之助

広島のハウスメーカーとして 「人と地球に優しい 家づくり」 を通じて、 大切な家族と過ごす空間づ くりを提案。 2022年にはUa値 0.25を達成し、 高断熱・高気密や省エネルギーな住宅づくりにも 注力している。

アイレストホームの家づくり ▶