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「省エネ基準」改定で、 住まいはより地球に優しいカタチヘ(1)13年ぶりに改訂された省エネ基準って何?



 13年ぶりに改訂された省エネ基準。前基準の「次世代省エネ基準」から一歩進んで、建物全体でのエネルギー消費量を指標化して、家の燃費を公平に出していこうという方向性になりました。今回は、改定ポイントを踏まえて、より健康的な家づくりの指標について考えていきましょう。


 皆さんは、今までに「省エネルギー基準(以下、省エネ基準)」と言う言葉を聞かれたことがあると思います。あらためて紹介すると、省エネ基準とは、1970年に起きた第二次オイルショックを契機に、エネルギーの無駄づかいを減らそうと、《住宅・建築物の省エネルギー性能を計る基準》を国が定めたものです。


参照:全国地球温暖化防止活動推進センター

 その後、1992年「新省エネ基準」、1999年「次世代省エネ基準」と、時代の要請にあわせて改定が重ねられてきました。特に前回の「次世代省エネ基準」では、京都議定書の採択(1997年)を受け、二酸化炭素の排出抑制と地球温暖化防止を強く意識したものとなっています。というのも、日本国内で排出される二酸化炭素のうち、家庭から排出されるものが約16%も占めているのです。「ストップ!地球温暖化」のためには、各家庭での省CO2の取り組みが欠かせないと言えます。

 そこで国が注目したのが、住まいの高気密・高断熱化です。

 家庭で一番エネルギーを消費するのは「空調」と「給湯」の2つ。何とこの2つで全体の63%を占めています。まずは住まいの断熱性能をアップさせることで、暖めたり冷やした室内の熱を室外に逃がさず、全体的にエネルギー消費を抑えることを狙いました。

 家庭部門での省エネを推し進めるために、「気密と断熱性能」の基準を設け、さまざまな優遇措置や補助金等で普及に力を入れます。基準をクリアした省エネルギー住宅への転換が進めば、結果的に地球温暖化防止が大きく前進するからです。

 また家を建てられる方にとっても、この基準をクリアすることは、質の高いマイホームを手に入れることにつながり、快適かつ健康的な環境、また家の耐久性の向上など様々なメリットがあるほか、税金やローンにおいてお得な優遇制度を利用することができます。


保温性に関する省エネルギー基準の国別比較
(各国の断熱基準値などから算出される熱損失係数を比較)

出典:(一社)日本建材・住宅設備産業協会


 ただ、世界に目を向けると、日本の基準は欧米諸国の水準にまだまだ差をつけられているのが現状 です。欧米の先進諸国はかなり寒冷な気候に位置する国が多いこともあり、住宅の断熱については非 常にレベルの高い基準を定めています。これは、断熱が単に暖房用のエネルギーを抑制するだけでは なく、国民に健康的な住居を提供することを力を入れているためです。日本では、1999年改定の次世 代省基準によって、ようやく米国並の水準に到達することができました。

 そして東日本大震災を経て、エネルギー需給のあり方や地球温暖化問題などに対する意識がさらに 高まる中で、13年ぶりとなる基準の改定が昨年2013年10月に行われ、来年2015年4月1日より完全 施行されることとなりました。

 次回は、改定された新しい基準「改定省エネ基準」についてお話しいたします。

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(最終更新日: 2014年8月9日)